the hakata rock & photo magazine BEATMAKS #10
ANGIE
カセットマガジン・ビデオの発売・全国ツアーと巧みなフットワークをみせた85年のアンジー。
自主制作アルバム「嘆きのばんび」発表を語る。「まだまだ満足しとくワケにゃいかんよ!」
From HAKATA with Love & Peace since 1981
● もしブースカなんかやめたらだいぶイメージ変るだろうな。
華之介=脱(ぬ)けりゃせんやろうけどね(笑)。でもそれはみんな同じだと思うよ。

● 音楽的にはひとつのイメージに縛られるってことはまるでないよね。例えばヘビーメタルやったってアンジーなら許されるじゃない?
華之介=その点だけはね。最初からそういうバンドにしたかったから。

ANGIE at 天神VIVRE屋上(MAY1985)● 水戸君がそうしたかったって?
華之介=いや、別に俺ひとりがコンセプト作ってメンバー集めてやってるわけじゃないよ。中谷が俺はこういうことがしたいって言って来たから俺がのったというんでもない。ただ4人が集まって自然な流れの中で自然に築いたコンセプトやから。だからね「あ・うんの呼吸」っていうか暗黙のうちに決まったことってたくさんあるんよね。

● こういうインタビューの場でも水戸君の発言が目立つけど、バンドがへんにかたよってるってことはない?
がちゃ彦=そんなことはない。
ブースカ=水戸君の発言は全てを代弁してるっていうか……俺たち4人の考えてることはいっしょなんやけど、それが第三者に伝えられるとき、たまたま水戸君の言葉を通して伝えられるというか、うん、なかなかスルドイ(笑)。
華之介=もうわかるわけよ、お互い。
ブースカ=ギブ・アンド・テイクよ!
ジョージ=なにそれ?(笑)。
華之介=つきあい長いしね、単純に言って。育った環境もいっしょ、カルチャーショックも全部いっしょだしね。たまたま俺がこうやってしゃべってるけど、イコール藤井の考えみたいなね。考えとることは4人ともいっしょなんよ。そのへん別にインタビューのときに、俺たちは、じゃなくて俺は、って言ってもすむバンドなんよ。俺はイコールアンジーは、なわけよ。
ジョージ=インタビューのあとから読んで「このやろう、とんでもないこと言いやがって!」ていうの、ないもんね。

最後にプロデューサーの松本康氏に少し話を聞いた。氏は普段はレコード店を経営、また一方では自主レーベルを主宰、今回のようなプロデュース活動にあたられている。
「前回のアクシデンツの場合は『ヴィヴィッド・サウンド』っていう流通に関してはかなり力を持っとるところに配給を任せたんやけど、今回のアンジーはバンドのいきおいもあるし、俺もそれにノッったところがあって、全部ウチで責任持ってやるつもりです」

彼はインディーズとメジャーの関係をどうとらえているのだろう?
「インディは出発点で、いずれはメジャーによる配給が必要だと思う。ただどちらにしても制作はバンドに寄ったところで行われないといけない。特にメジャーでのレコード制作というのは、とにかくバンドの主体性がないがしろにされている場合が多い」
「もちろんインディーズ側にも問題はある。それは販路規模うんぬんだけじゃなくて、それ以前の、一定レベルに達していないモノを売ろうとする姿勢がなきにしもあらず。そういうのは表現のレベルが高くないから、聴く側がすぐに追いついてしまう」
「でもそんなインディーズの作品の全部が全部いいものなら、もっと世の中変ってる。みんながもっとがんばれば地殻変動が起きると思うよ。日本には音楽産業なんてあってないようなものだから。システムだけはあるものの、それも海外からそのまま輸入しただけで。民主主義と同じで自分たちで作り上げたもんじゃない。イギリスじゃもうインディーズなしじゃメジャーは成り立たんとこまでいっとるじゃない?そういう状況を輸入しようとするんじゃなく、自分たちで作り出すことが一番大事と思う。日本ではそれをメジャーの力だけでどうにかしようとしているから、それが質の向上しない原因になっている」
「簡単に言えば、いい音楽があって、その聴き手がいればいいだけのことなんやけど、その間に邪魔なものが多すぎる。わけのわからんレーベルから出たものであろうと、聴き手にとって良いものであれば関係ないわけやろ?」
「結局インディーズっていうのはバンドがほんとうに何をしたいか、主体を確固たるものにするための最初のグラウウンドやと思う。まあ今回はそのための環境づくりと、とにかくいいモノを作ることに努力した。アンジーしか持っていない『変なところ』っていうかね、それをなるべく出せればいいなと」

それでは今後のプロデュース活動の予定は。
「う〜ん、機会あるごとにやりたいけど、例えばアンジーにしても、よしやろうってなるまで2年かかったし。俺のほうから"してみんね?"じゃなくバンドのほうで"やろうやろう"みたいなのがあれば……まあ2年に1枚できればいいかな(笑)」

●アルバム「嘆きのばんび」の価格等については本誌チャンネル・グーのコーナーをごらんください。









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<原本発行 1985年12月20日/復刻初版 1999年4月12日/改訂三版 2004年4月21日>
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