the hakata rock & photo magazine BEATMAKS #19
KENZI & TRIPS
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 パンクが生まれて10年たったそうだ。その間、シーンの主役は変わっていっても、常により最新型のバンドが登場してきた。それは時代の流れに敏感に反応した結果でもあるし、逆にパンクがファッション的にも精神的な面でも急速に社会に浸透してきたからだろう。もはや何がパンクで何がロックなのか僕には分からない。しかしそんな疑問自体何の意味も無い事を分からせてくれたのがケンジ&トリップスのステージだった。メンバーはケンジ(Vo)、ジュングレイ(B)、サノトシキ(G)、シンイチロウ(Dr)の4人。全員22〜23才で国産純粋パンク世代とも言うべき彼等の音は明るくハッピーでユーモラスだ。パンクが自由な音楽だという事を身体で表現しているのが若いリスナーに支持されている原因だろう。6月4日、博多2回目のライブ(ビブレホール)後、楽屋でインタビューしてみた。

◆ケンジは北海道の出身ですか?
 ケンジ=そうです。札幌です。

◆他のメンバーと知り合ったのは東京に出てきてからですか?
 ケンジ=ドラムのしんいちろうとベースのジュングレイはそうです。ギターのサノトシキとは札幌時代一緒にバンドしていました。その時はケンジという名前は使ってなかったけど・・・。それが18才までで、その後東京に行ったんです。

◆どうして東京に行こうと思ったんですか?
 ケンジ=とにかくただ東京に行きたかったんです。バンドがやりたかったし・・・・

◆自分でバンドをやろう!と思ったのはパンクを聞いてからですか?
 ケンジ=音楽自体は昔から歌謡曲とかいろいろ聞いていたんだけど、刺激を受けたのはパンクというかその手のR&Rです。

◆ライブを見て思ったんですが、ゴリゴリのパンクというよりもストレートなR&Rですね。
 ケンジ=なんかこう身体が燃えてくるというか、踊れるというか、やっぱりR&Rだと思う。
 しんいちろう=ロックンロールといったらフィフティーズと誤解する人も居るかもしれないけど、もっと大きな意味でのR&Rという事です。

◆昔からこういうスタイルですか?
 ケンジ=そうです。

◆最初にバンドを始めたのは何才ぐらいの時ですか?
 ケンジ=16才位です。丁度81年あたり・・・。

◆というと一番初期のムーブメントじゃなくてクラッシュの後期位じゃないですか?
 ケンジ=そうですね。

◆その割にはパンクの元祖みたいなラモーンズのスタイルや音に近いですね。
 ケンジ=そうですね。近いかもしれない。自分に合ってるというか・・・。

◆見に来てるお客さんの殆どは自分より年下の人が多いと思うんだけど、自分達のどんな所を見に来てると思いますか?
 ケンジ=俺達の全部だと思うけど、その人によっても違うだろうし・・・。
 しんいちろう=一人一人が刺激的だと思って見に来てくれたら嬉しいんだけど・・・。 ケンジ=やっぱりただ単純にノリに来ているというか、発散しに来てる連中が一番多いんじゃないかな。

◆それは自分達も同じでしょ。
 ケンジ=もちろん。最終的にステージの上で発散できないと駄目ですね。

◆何を発散するの?
 ケンジ=その日一日一日のパワーを全部使ってしまう。
 しんいちろう=そういう意味では凄くハードです。
 ケンジ=特に俺なんかボーカルだし楽器持ってないからね。簡単なもんじゃないし、誰にでもできるもんじゃないと思う。

◆ケンジ&トリップスのバンド名の由来は何ですか?
 しんいちろう=トリップロールという曲が昔からあって、それから取ったんです。
 ケンジ=さっき言った発散という言葉と同じなんだけど、ステージの上でポーンとトリップする感じ。

◆ハイな気分になるという事ですか?
 しんいちろう=見ている方がそうなってくれたら良いし、やってる方もそういう風になりたいね。












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<原本発行 1987年6月20日/復刻初版 2001年11月8日/改訂二版 2004年4月22日>
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