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博多での 5 年間の活動に終止符を打ってキッズが解散したのは 86 年 5 月の事だった。大博多ホールでのラスト・コンサートには約 500 名のファンが集まり大いに盛り上がったらしい。普通バンドが解散する時は、バンドとしての活動が出来なくなった時だから理論上解散コンサートなどというものは存在しない筈だけどキッズは見事にファンの目の前で自らの死を演じて見せたのである。確かに好きなバンドが解散する事はとても悲しい事だし、涙を流している女の子達もいたけどある点で僕はそういう人はとっても幸福だったと思う。何故なら泣く程の感動を得られた訳じゃないか!?訳のわからないうちに解散してファンのひんしゅくを買うバンドが多い中まるで桜の花が散る様な綺麗な終わり方はおよそロック・バンドらしくない頭の良 さを感じさせて印象に残っている。その後キッズのリーダーでありボーカルであった桐明考治は進むも地獄、退くも地獄とでも言うべきプロ一歩手前のアマチュア・バンド家業から足を洗って堅気の世界に社会復帰かと思われていたがなんと上京後再びバンド結成。メンバー・チェンジしながらリハーサルに励んでいたそうだ。随分前置きが長くなってしまったけれど本日初めて新生キッズを率いて公衆の面前に姿を現したという訳です。編成は桐明(vo.&g.)寺山(dr.)のオリジナル・メンバーに廣田(g.)栗田(b.)高橋(key.)という組み合わせで前にも増してキーボードが重要なパートになっているみたい。全体的な感想を言えば本誌 13 号のインタビューで語っていた様に千葉が抜けた後のキッズの発展形でストレートなビート・バンドを想像してた人は以外だったかもしれないが、曲の完成度が高く期待外れとは言わせない中身の濃い演奏だった。曲間の博多弁がやや不自然な感じもしたがやはりライブは熱い。新曲のラブ・ソングが中心のステージは洗練されたアレンジが目立っていたがきっとそれは東京での生活や 26 才という年齢から自然に生まれたものなのだろう。松田聖子のスイート・メモリーズの世界を思わせる甘くせつないメロディが心地良かった。最後に旧キッズ・ファンお馴染みの HI・TO・HA・TAをやったのはファン・サービス?何分この日が初ライブという事なので今後に期待したい。ライブ後楽屋で会ったらやはり東京はハードだという話が出たけど頑張って欲しいものです。 さて今日のコンサートの仕掛け人でありホスト・バンドでもあるハイは相変わらずルーズでちょっとダーティな R & B を聞かせてくれた。衣装も福富がフリル付の白のブラウス、千葉はベルバラ風のジャケットに金髪という組み合わせでとにかく派手。これだけ見たら桐明と千葉が昔一緒のバンドでプレイしていたなんて信じられない。渋さの美学を追求する為か基本的に黒が良く似合う博多のバンド(ロッカーズは別)の中では原色が合うという点で異質な存在だ。もうちょっとドライブする感じが出れば good!だと思うのでリズム・セクションにはより一層の奮起を願いたい所です。パワーアップだけじゃ乗り切れない面だってある筈だ。それにしても明日は大晦日という忙しい時になんと約 300 人も入ったそうでたまげてしまう年の暮れでした。 (中村) |
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